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ひな祭りの歌詞の知られざる矛盾とちょっと悲しいエピソード

うれしいひなまつり ひな祭り
出典 http://iwatake.tea-nifty.com/blog/2007/02/abc_60e0.html
うれしいひなまつり

出典 http://iwatake.tea-nifty.com/blog/2007/02/abc_60e0.html

 

3月3日のひな祭りのお決まりの歌といえば「うれしいひな祭り」ですよね。
幼稚園、小学校時代に歌ったことがある人たくさんいるのではないですか?

はたまた、女の子のいるご家庭では、このひな祭りの日に料理を囲んで、楽しいパーティーなんかをすることもあるでしょう。

その時に、「うれしいひな祭り」を家族で歌うかもしれませんね。
今まで、何の気なしに口ずさんできたこの歌の歌詞。
ちゃんと意味を考えながら歌っている人ってあまりいないかもしれません。

実は、この歌詞には、間違いや矛盾点があります。
どこがおかしいのか、具体的にご紹介します。

ス ポ ン サ ー リ ン ク

 

 

うれしいひなまつり(歌詞)

サトウハチロー作詞・川村光陽作曲

     あかりをつけましょ ぼんぼりに
   お花をあげましょ 桃の花
   五人ばやしの 笛太鼓(ふえたいこ)
   今日はたのしい ひな祭り

   お内裏様(だいりさま)と おひな様
   二人ならんで すまし顔
   お嫁にいらした ねえさまに
   よく似た官女(かんじょ)の 白い顔

  金のびょうぶに うつる灯(ひ)を
   かすかにゆする 春の風
   すこし白酒(しろざけ) めされたか
   赤いお顔の 右大臣(うだいじん)

  着物をきかえて 帯しめて
    今日はわたしも はれ姿
    春のやよいの このよき日
    なによりうれしい ひな祭り

全部ソラで歌える人は、そんなに多くないと思います。
少なくとも私は1番しか歌えません^^;
しかも、自信をもって覚えている歌詞は、始めの2行くらいでしょうか。

まず、歌詞を読み返してみてください。

ひな祭りの歌詞は本当に間違っている?指摘されているのはここ

 

267030

【お内裏様と お雛様~、二人ならんで すまし顔~♪】

2番の歌詞の最初です。

お内裏(だいり)様って、いったい誰のことだと思いますか?
ほとんどの人は、男雛と答えるでしょう。

でも本当は、お内裏様の意味は、男雛、女雛の二体合わせた総称です。
そして雛というのは、全ての雛人形の総称。

この歌詞のとおりだと男雛・女雛+雛人形全て(ここでも女雛と男雛が入っている)という意味になってしまいます。

ここでは、男雛と女雛だけのことを表しているはずです。
明らかにおかしい…間違ってますよね?

…っていうのが、間違いを指摘しているニュースサイトやブログの言い分です。

ここからが本題です(笑)
実は、この部分、間違っていません。

内裏(内裏)というのは、皇居、宮中のこと。
天皇を親しむ呼び方は「お内裏様」なんです。

雛人形のうち、中心となるのは男女の天皇と皇后、すなわち男雛と女雛です。
なので、「お内裏様」といえば、天皇である男雛、「お雛様」は、皇后である女雛を指しています。

ですが…
「内裏雛(だいりびな)」は、違います。
これは、宮中での天皇、皇后、両者を一組として、こう呼ぶんですね。

お内裏様、内裏雛、お雛様、雛…う~~ん…複雑ですね。
混同してしまうのは、仕方ないかもしれません^^;

結論!この部分は間違いではない。

でも…これだけではありません、まだあります…

ス ポ ン サ ー リ ン ク

 

 

【すこし白酒めされたか~ 赤いお顔の右大臣~♪】

3番の歌詞の最後です。

正直、どっちが左大臣か右大臣かって、わからなくなる人も多いでしょう。
(私は、そうです^^;)
正解は、ひげのはえた赤い顔をした年取った方が左大臣で、色白で若い方が右大臣です。

 

雛人形

出典 http://foods.naganoblog.jp/c56439.html

…あれ、ちょっと待って?
赤い顔の右大臣って言ってるけど…^^;

右大臣は、真っ白な顔してるじゃん!
明らかに呑んだのは左大臣だよねぇ~~…って思いますよね。

これは、完全に作詞家が間違った歌詞を作成したようです。

因みに、左大臣、右大臣と呼ばれているこの二体は、本当は大臣ではないとのことです。よく考えたら、並び順も変ですよね。

大臣なのに五人囃子の下に座ってます。
実際には、随臣(ずいしん)という、護衛役だそうです。
うれしいひな祭りの歌詞で、この大臣という呼び名が定着したらしいですよ。

…となると、呑んだのはどっちだ、なんていう以前の問題で、そもそも右大臣~♪っていう歌詞自体間違いという気もするのですがね。

 

歌詞に潜むちょっと悲しいエピソード

【お嫁にいらした ねえさまに~  よく似た官女(かんじょ)の 白い顔~♪】

2番の歌詞の後半です。

これは、作詞家のサトウハチロー氏の姉のことを表現しているといわれます。
サトウハチロー氏の姉は、嫁入り前だった18歳のときに、結核を患って亡くなっています。
この「うれしいひな祭り」は、亡くなった姉へのレクイエムだと解釈されてもいるんだそうです。この曲自体が短調っていうのも理由らしいです。

喜びの席での歌が実は悲しみの歌だった…っていうのは、ちょっと意外だったのではないですか?
本当のところは、わかりませんが、この歌を聞いたり口にしたりした時に、思い出すこともあるかもしれませんね。

この歌が作られたのは、1935年というとですから、かなり昔から歌われてきた童謡です。
例え間違いが発覚したとか、間違いだって騒がれたとしても、今となっては問題とはならないでしょう。
むしろ、ちょっと謎があって面白いではないですか。

ひな祭りの時期に知りあいに、もしくは、お祝いの際に家族に教えて教えてあげたらどうでしょうか。
ちょっと尊敬の眼差しで見られるかも…(ないか…)しれませんよ?

ス ポ ン サ ー リ ン ク

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