新盆とは、その年に亡くなった人の四十九日の忌明け後、初めて迎えるお盆のことを言い、通常のお盆よりも、手厚く供養を行います。
そして、新盆見舞いとは、親戚や縁者など、故人と生前親しかった人が盆提灯やお線香を贈り、故人を偲ぶ習慣のことです。
親しかった人…友人や知人も参列するような時には、自分が対象になるかもしれませんよね。
新盆見舞いのマナーを知っておかないと、どのような決まり事があって、何が必要なのかと、ちょっと慌ててしまうことにも成りかねません。
本格的な法要のひとつである新盆であるので、ちゃんとしたマナーの基本を押さえた上で臨みたいものです。
そこで、新盆見舞いの疑問点で多い時期やのし、表書き、金額、挨拶や服装などなど…ご説明しますので、ぜひ参考にしてください。
ス ポ ン サ ー リ ン ク
そもそも、お盆の時期っていつ?
現代のお盆時期
●7月13日から4日間
または
●8月13日から4日間
お盆は、祖先の霊を祀るために行われる行事です。新暦、又は旧暦の7月15日頃となっています。
旧暦の7月15日頃は、新暦では8月15日前後にあたります。夏休み時期の月遅れのお盆が一般化しています。
しかし、東京などの関東圏の一部では、新暦となった今でも、7月15日を中心に行われていますので、地域によって、二つのパターンが混在しているといえます。
新盆(初盆)とは、忌明け後に初めて迎えるお盆のことですから、喪があけるのが一般的には四十九日の法要を終えてからになります。
その地域によるお盆の時期に忌明けしていなければ、新盆(初盆)の法要は翌年になるんですね。
例えば、5月末頃から6月の20日前後に亡くなった故人の場合だと、その年が新盆の地域と翌年に新盆の地域があります。
新盆見舞いを渡す時期は?
新盆見舞いは、新盆法要に招かれたり、そのお宅に伺う場合には持参するのが基本です。また、お盆の期間中に焼香に伺うことがあれば、その時に。
住まいが遠方とか、都合で…など直接渡せないような場合の時には、お盆の前日までに届くように送ります。
その地域によって、お盆、新盆時期が違うので注意しましょう。
ス ポ ン サ ー リ ン ク
新盆見舞いの金額や相場、不祝儀ののし袋の表書きは?
<金額・相場>
新盆見舞いにお金を贈る場合の相場は、故人との関係にもよります。
●親族の金額
一人1~2万円、夫婦の場合だと2~3万円程が相場です。
法要に参加しない場合であったとしても、同額程度を送っておくのが良いでしょう。
●知人・同僚・友人などの金額
1万円程度が相場となります。
新盆見舞いのお金があまり高額過ぎると、相手も気を遣ってしまうので気をつけてください。
法要に参加しないで、お盆期間に焼香に伺うのであれば5,000円~1万円程度、また書留で送るのであっても、同じくらいで良いでしょう。
<表書き>
不祝儀ののし袋(香典袋)の表書きは、「御仏前」「御佛前」または「御供物料」です。
そして、下段にはフルネームを記載します。
夫婦の場合には、夫の名前だけでも良いでしょう。夫婦共に、故人との付き合いがあった時は、連名にしてください。
夫の氏名を中央に、妻の名前の方だけを、夫の左側に書きます。
※不祝儀ののし袋は、白黒より双銀、藍銀、黄白(関西)の結び切りの水引きを使います。
お供物や品物の表書き
お菓子や果物などのお供物を贈る場合の表書きは、普通、「御供物」ののしをかけます。お線香は、大体において、施主が用意しているので避けた方が無難です。
お供物の金額の相場は、3,000円~5,000円程度。
これも地域によって、お金か、それとも品物か…というのが異なるようです。
親しい間柄であれば、盆提灯を贈ることもありますが、最近では住宅事情の関係で、あまり一般的に行われません。その場合には、不祝儀袋の表書きに「御提灯代」として現金を渡すことが多くなっています。
ス ポ ン サ ー リ ン ク
新盆見舞いの挨拶や服装は?
新盆に招かれた時の挨拶はどんなふうにしたら?マナー違反にならない服装って?…いろいろ考えてしまいそうですよね。
<挨拶>
葬儀の時のように、お悔やみの言葉は必要ありません。
親しい間柄だったら、「本日は、お招き頂き、ありがとうございます。早いもので新盆なんですね。ご供養に参りました。お線香を上げさせて頂きますね。」
ビジネス関係だと「本日は、お招き頂きありがとうございます。皆様と御一緒に御供養させていただきます。どうぞ宜しくお願い致します。」
…程度で良いでしょう。例えばの挨拶ってことですから、内容的には、ほとんど変わりありません^^;
ビジネス関係だと、すこし堅苦しい感じにはなるかと思いますが。
それでも、故人や遺族との関係や付き合いの程度によっても違ってきます。
もっと砕けた言葉使いであっても失礼にはならないことも多々あるでしょう。
<服装>
新盆に限っては、通常のお盆の供養と違って礼服を着ることになります。
新盆の法要に招かれた場合には、略式喪服を着用するのが正式なマナーです。
…が、ここで注意するポイントとしては、施主や遺族よりも礼服の格が上になってはいけないってことです。
しかし…そんな心配はもとより、最近は暑い時期ということから地味な平服で参列することも多くなってきています。(※これも地域性、宗派、関係性、付き合い程度によります。)時期的なことも考えて、調節できる服装が良いでしょう。
新盆には、かなり親しい人が呼ばれることが常ですので、親族からは、ある意味「故人が認めた人」として認識されています。
新盆見舞いとしては、お招きしていただいて有り難いという気持ちを述べ、故人のご供養をしましょう。
基本的なマナーを間違えなければ、失礼になることはありません。
一番大切なのは、故人を偲び、お線香を上げて迎えてあげることですから。
ス ポ ン サ ー リ ン ク