かつての節分は、春をもたらす神様を迎え、稲作の実りを祈願して神様を送り出す公的行事でした。豆まきの豆は神様への供物ですが、神様と一緒に悪さをするものもついてくるため、鬼追いや厄落としの「豆打ち」が行われ、それが現代の豆まき行事に伝わっています。
そして節分と言えば、豆まきと同様、恵方巻きを食べることもしますよね。両者はどちらを先に行うのが正しいのか?っていうのは、うやむやになっていることが多いかもしれせん。
割合、適当に済ませがちな豆まきのやり方と、恵方巻きの食べ方をご説明します。
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豆まきのやり方
豆まきは、神様と鬼が来る時間に合わせ、夜に行います。「鬼は外」と2回、「福は内」と3回、声に出しながら各部屋をまわって子供と一緒に豆をまきましょう。
豆まきの作法は地域によっても異なり、言い方や回数、まく順番も違います。豆をまいたら、自分の年よりひとつ多く豆を食べると病気をせず過ごせるとの言い伝えがあるのですね。
【一般的な豆をまく順番】
・奥の部屋から順に豆をまく→最後は玄関にまいて鬼を追い出す
・家の全ての窓を開けておき、鬼は外、福は内と胸のあたりから勢い良くまく→鬼が戻らないように、すぐ窓や襖を閉める
恵方巻きの作り方・食べ方
恵方巻きは大阪を中心に行われていた節分の行事です。縁起が良いとされる太巻きを、その年の恵方(吉方位)に向かって食べる風習。
今では全国に広まり、「招福巻」「まるかぶり寿司」など、呼び方も様々です。家族そろって楽しめるので、イベントのひとつとして挑戦する家庭も増えています。
陰陽道で、その年の福徳をつかさどる年神様がいる方位を恵方(えほう、吉方、兄方)と呼びます。昔は恵方参りと言い、自宅から見た恵方の神社に初もうでをする習慣もあったそうですよ。
【太巻きには7種類の具を入れる】
七福神にちなんで、かんぴょう、きゅうり、しいたけ、だし巻き卵、うなぎ、でんぶ、しょうがなどの7種類の具を入れ、福を巻き込むとするのが一般的な説。福を招き、商売繁盛や無病息災を願うのは、商人の町、大阪らしい発想ですよね。
【恵方巻きの食べ方】
恵方巻きが面白いのは、その食べ方。太巻きをひとり1本用意し、その年の恵方を向きます。願い事をしながら、黙ってまるごと1本食べるのが決まりです。しゃべると運が逃げると言われており、食べ終わるまでは口をきいてはいけません。また、円を切らないように太巻きに包丁を入れないのもルール。
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