歯周病の予防~効果的な方法は?
歯周病の原因は、歯と歯茎の隙間にできた歯周ポケットという場所に、細菌が溜まり感染を起こすことです。
進行すると歯を支えている骨が溶けていき、最終的には、歯が抜けてしまうんですね。
40歳以上で歯を失う原因としては、この歯周病がトップです。
歯肉炎や歯周炎を総称して歯周病といいますが、自分ではなかなか気づかないことも多いのです。
とても怖いですが、この歯周病も適切な治療を行えば、改善するものです。
また、自分で予防することが効果的な病気でもあります。
毎日のケアで、大切な歯を守りましょう。
歯周病の予防法をご紹介しますね、ぜひ参考にしてください。
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歯周病ってどんな症状が出る?
歯周病は、徐々に進行していく病気なので、症状にも差があります。
実は、歯周病なのに、自分がそうだと考えもせずに生活している人がたくさんいます。
では、歯周病ってどんな症状がでるのでしょう。
まずは、見た目に確認できる状態になってきた頃では、歯茎の腫れや赤味があります。
ちょっとの刺激で、出血したり、口臭が強くなってもくるでしょう。
この状態で治療をすれば、改善が望めますが、更に悪化すれば、歯が抜けてしまうので注意が必要です。
歯周病の予防法で兆候も見逃さない!
【自宅でのセルフケア】
歯周病を予防するためには、まずはセルフケアです。
塗るだけで歯周病予防ができる薬なんかはないので、毎日の歯磨きをするように、きちんと習慣化する必要があります。
★歯ブラシの選び方とブラッシング★
<歯ブラシの選び方>
歯周病予防と、改善(治療)のための歯ブラシは異なります。
予防のためには、歯全体を満遍なく磨けるようなブラシの表面が直線カットのものを選びましょう。
そして、奥歯まで届きやすいグリップ、ヘッドは小さめだと磨きやすいです。
毛の硬さは、硬めを避けて「ふつう」で大丈夫です。
<歯周病予防が目的のブラッシング>

出典 http://www.hayashi-shika.com/blog/352.html
歯周病の予防のためには、歯ブラシを歯に直角にあてる「スクラビング法」というブラッシング方法が適しており、これで満遍なく歯を磨きます。
歯に歯ブラシを当てながら、小刻みに左右に動かしていきます。
この磨き方だと、歯に毛束が直角にあたるため磨き残しが少なくなるという利点があります。
健康な歯茎の人と歯周病の人では、磨き方が変わってきますので、お間違えないように。
なお、歯周病予防に効果的な歯磨き粉というものは、実際にはありません。
歯周病菌に働きかけるなどいったものがありますが、あくまでも補助的なものと考えるべきでしょう。
一番の予防法は、歯垢除去なので、歯磨き粉に対して過度な期待は持たないことです。
●歯ブラシの持ち方●
歯ブラシは、鉛筆をもつような感じで。鉛筆だと仮定して、そのまま歯に当ててみてください。
こうすることで余計な力が入らないので歯茎を傷つけずブラッシングができるんですね。
●磨く順番●
磨き残しがないように、順番を決めてブラッシングするようにします。
表側左奥歯→前歯→右奥歯→裏側、最後に噛みあわせという具合です。
●奥歯の裏の磨き方●
奥歯の裏は直角にブラシをあてて、上下に細かく動かしならが磨きます。
歯ブラシの毛先が歯ぐきにしっかり当たっているのを意識して行いましょう。
●前歯と犬歯の磨き方●
歯ブラシを縦にして磨くのは、前歯と犬歯になります。歯列に対して1本ずつ丁寧に行いましょう。八重歯があるなら、隣の歯との隙間に汚れが溜まりやすいので、意識して磨くようにしてください。
●奥歯の磨き方●
奥歯は歯垢が溜まりやすい場所です。表面だけでなく歯と歯の間、歯ぐきの間の磨き残しができそうなところは、丁寧に磨いてください。場合によっては、ワンタフトという小さなブラシを使っても良いでしょう。
●歯間ブラシやフロスを使う●
歯ブラシだけでは取り除けない歯垢を、歯間ブラシやフロスを使って絡めとります。ブラッシングのあとに行ってください。
そうすることで、歯周病予防効果がより高まりますよ。
歯ぐきが健康なうちからぜひ取り入れたい予防方法です。
フロスは、ちょっとコツがあるので慣れないうちは大変かもしれませんが、がんばりましょう。初めての人は、柄付きのタイプを使っても良いでしょう。
歯に汚れが残っていると、雑菌も繁殖しやすくなり歯周病の原因になるので、歯ぐきのケアだけでなく、歯そのもののブラッシングも大切です。
歯磨きは、子供の頃から毎日してきたもの。
でも、自己流になってしまっている人も少なくないのでは?
せっかくやっていても、きちんと効果的に行えていないのでは勿体無いです。
今一度、自分のブラッシングを見なおしてみてくださいね。
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【歯科医院での検診】
歯周病予防のためには、定期的な歯科検診は欠かせません。
歯科って、受診する人としない人が、はっきり分かれる診療科です。
何も口の中の症状がなくても、定期的に検診を受けている人以外は、何年もご無沙汰な人も多いでしょう。
しかし、歯医者って…あまり緊急性ないですよね。
まぁ、虫歯が酷くなって痛みが出て耐えられなくなった状況なんかを除いては、です。
例えば、内科や外科、他の科でも、多くの場合は何かはっきりした辛い、痛いなどの症状があって受診するのが通常です。
ということで、歯科には忙しさにかまけて行かない、行けてないって人が多いのだと思います。
しかし、この定期健診、大変重要です。
これで、口内の健康状態を診察してもらい、歯周病の有無、程度を調べてもらうのです。
歯の汚れや、歯石の有無、歯茎の腫れや出血などをみてもらいます。
普段の歯周病のセルフケアがきちんとできているかの確認にもなりますよ。
チェックのあと、歯垢や歯石をキレイに取り除いてくれます。
これらが歯周炎の原因にもなるんですね。
必要であれば、ブラッシングなどの指導もしてもらえます。
定期検診を継続することによって、治療の必要がなかったり、たとえ症状があっても軽ければ長引かずに済みます。
歯科検診は、半年に一度が理想です。
忙しい毎日でも、なんとか都合をつけて受診するようにしましょう。
歯周病は歯や歯ぐきの問題だけではない
歯周病は、以前は「歯槽膿漏」と呼ばれていました。
現在は、歯肉炎や歯周炎を総称して歯周病と言います。もうこの言い方が定着して久しいですよね。
この歯周病は、放っておくと最後には歯が抜けてしまいます…これはこれで恐ろしいのですが、他にも妊娠トラブルや生活習慣病と深い関わりがあることが最近わかってきました。
完全に解明されてはいませんが、歯周病菌が心臓疾患や脳卒中、早産、低出生体重児出産の原因となり得るとのこと。
糖尿病であると歯周病になりやすく、また歯周病が糖尿病を悪化させる可能性もあるんです。
歯周病の治療を行うことによって、インスリン抵抗性が改善したとの報告もあるそうですよ。
歯を失う事で、生活の質が低下するということは、それはそれで大変なことなのですが、単なる口の中だけに限局した場所の問題と安易に考えない方が良さそうです。
まさに予防に勝るものなしです、日頃のケアを心がけて健康な歯を保ちましょう♪
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